CFDは長期保有できる?メリット・デメリットや注意点を解説
CFDで長期保有はできるのか、短期売買だけでなく数か月から1年以上の保有も可能なのか気になる方も多いのではないでしょうか。
CFDは、株価指数や商品、個別株などの価格差を取引する差金決済取引です。
一般的には短期売買で利用されることが多いですが、商品や取引条件によっては長期保有を検討する人もいます。
ただし、CFDは現物株や投資信託とは異なり、レバレッジ、金利調整額、ロスカットなどの仕組みがあります。
そのため、長期保有を考える場合は、メリットだけでなくデメリットや注意点も理解しておくことが大切です。
この記事では、CFDの長期保有は可能なのか、メリット・デメリット、向いている人、注意点について初心者向けにわかりやすく解説します。
本記事の概要
- CFDの長期保有は可能なのか
- CFDを長期保有するメリット
- CFDを長期保有するデメリット
- 長期保有に向いていない人
- 長期保有を検討する際の注意点
CFDの長期保有とは?
CFDとは「Contract For Difference」の略で、日本語では差金決済取引と呼ばれます。
実際に株式や商品を保有するのではなく、売買価格の差額によって損益が決まる取引です。
CFDでは、株価指数、個別株、金、原油、天然ガスなど、さまざまな商品を取引できる場合があります。
また、レバレッジを利用できるため、手元資金よりも大きな金額の取引ができる点も特徴です。
CFDは短期売買で使われることが多いですが、取引期限がない商品であれば、数日から数週間、場合によっては数か月以上保有することも可能です。
ただし、ポジションを翌日に持ち越す場合は、金利調整額や価格調整額などのコストが発生することがあります。
そのため、CFDの長期保有は「できるかどうか」だけでなく、「コストやリスクに見合うかどうか」を考える必要があります。

CFD長期保有と現物投資の違い
CFDの長期保有を考える際は、現物株や投資信託との違いを理解しておくことが重要です。
| 項目 | CFD | 現物株・投資信託 |
|---|---|---|
| 保有対象 | 価格差を取引 | 実際の商品・証券を保有 |
| レバレッジ | 利用可能 | 基本なし |
| ロスカット | あり | なし |
| 持ち越しコスト | 発生する場合あり | 基本的になし |
| 売りから取引 | 可能 | 基本的には不可 |
CFDは柔軟な取引ができる一方で、レバレッジやロスカット、調整額などの仕組みを理解しておく必要があります。
長期的な資産形成を目的にする場合は、現物株や投資信託と比較しながら、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

CFDを長期保有するメリット
CFDの長期保有には、取引回数を減らせることや、相場の大きな流れを狙いやすいことなどのメリットがあります。
CFDを長期保有するメリット
- 中長期の相場トレンドを狙える
- 取引回数を減らせる
- 売りからも取引できる
- 配当相当額や調整額が発生する場合がある
中長期の相場トレンドを狙える
CFDを長期保有することで、短期的な値動きではなく、中長期の相場トレンドを狙いやすくなります。
例えば、株価指数CFDや金CFDなどは、数週間から数か月単位で大きな流れが出ることがあります。
短期売買が苦手な人にとっては、頻繁に売買するよりも、方向性を決めて保有する方が取り組みやすい場合もあります。
ただし、相場が予想と反対に動いた場合は損失が大きくなる可能性があるため、損切りラインを決めておくことが大切です。
取引回数を減らせる
CFDを長期保有すると、短期売買と比べて取引回数を減らしやすくなります。
取引回数が少なくなれば、スプレッドや取引手数料などが発生する回数も少なくなります。
短期売買では、何度も売買することで取引コストが積み重なることがあります。
一方で、長期保有では持ち越しコストが発生する場合があるため、取引回数が少ないから必ず有利とは限りません。
取引回数によるコストと、保有中に発生するコストの両方を比較することが重要です。
売りからも取引できる
CFDでは、買いだけでなく売りからも取引できます。
そのため、相場が下落すると考える場合でも、売りポジションを持つことで利益を狙うことが可能です。
長期的に下落トレンドが続くと考える場合、売りポジションで中長期の取引を検討する人もいます。
ただし、売り取引にも損失リスクがあります。
相場が予想に反して上昇した場合、損失が発生するため、買い取引と同じようにリスク管理が必要です。
配当相当額や調整額が発生する場合がある
株式CFDや株価指数CFDでは、配当相当額や権利調整額が発生する場合があります。
買いポジションでは受け取りになる場合があり、売りポジションでは支払いになる場合があります。
ただし、配当相当額が発生しても、金利調整額や価格変動によってトータルの損益がマイナスになることもあります。
そのため、配当相当額だけを目的に長期保有するのではなく、全体の損益で判断することが大切です。

CFDを長期保有するデメリット
CFDの長期保有にはメリットがある一方で、注意すべきデメリットもあります。
CFDを長期保有するデメリット
- 金利調整額などのコストが発生する場合がある
- レバレッジによって損失が大きくなる場合がある
- ロスカットされる可能性がある
- 資金の回転率が下がる場合がある
金利調整額などのコストが発生する場合がある
CFDを長期保有する際に特に注意したいのが、金利調整額や価格調整額などのコストです。
これらはポジションを翌日に持ち越すことで発生する場合があります。
短期取引ではあまり気にならない金額でも、数か月以上保有すると負担が大きくなることがあります。
特に高金利環境では、金利調整額が損益に影響しやすくなるため注意が必要です。
長期保有を検討する場合は、取引会社ごとの調整額やコストの仕組みを事前に確認しましょう。
レバレッジによって損失が大きくなる場合がある
CFDではレバレッジを利用できるため、少ない資金で大きな取引ができます。
一方で、相場が予想と反対に動いた場合は、損失も大きくなります。
長期保有では、一時的な急落や相場の大きな変動に巻き込まれる可能性があります。
高レバレッジでは価格変動の影響を受けやすくなるため、長期保有では特に注意が必要です。
ロスカットされる可能性がある
CFDでは、証拠金維持率が一定水準を下回ると、ロスカットによって強制決済される場合があります。
長期的には上昇すると考えていた商品でも、途中で大きな下落があるとロスカットされる可能性があります。
そのため、長期保有をする場合は、証拠金に余裕を持たせることが重要です。
また、あらかじめ損切りラインを決めておくことで、想定外の損失を抑えやすくなります。
資金の回転率が下がる場合がある
CFDを長期保有すると、ポジションを保有している間は証拠金が拘束されます。
そのため、他の取引機会があっても資金を使いにくくなる場合があります。
また、含み損が出ている状態では、決済しにくくなり、資金効率が下がることもあります。
長期保有をする場合は、どの程度の資金を使うのか、どのタイミングで見直すのかを決めておくことが大切です。
CFDの長期保有が向いていない人
CFDの長期保有は、すべての人に向いているわけではありません。
CFDの長期保有が向いていない人
- 資金に余裕がない人
- 高レバレッジで取引している人
- コストを確認せずに保有する人
- 完全放置で運用したい人
資金に余裕がない人
資金に余裕がない状態でCFDを長期保有すると、少しの価格変動でも証拠金維持率が低下しやすくなります。
その結果、ロスカットされる可能性が高まる場合があります。
CFDを長期保有する場合は、生活資金ではなく余裕資金を使い、証拠金にも余裕を持たせることが大切です。
高レバレッジで取引している人
高レバレッジでCFDを長期保有すると、相場の一時的な変動でも大きな損失につながる可能性があります。
長期保有では、短期的な下落や急変動を避けることはできません。
そのため、高レバレッジのまま長期間保有するのは慎重に考える必要があります。
コストを確認せずに保有する人
CFDでは、金利調整額や価格調整額などが発生する場合があります。
これらを確認せずに保有すると、気づかないうちにコストが積み重なる可能性があります。
長期保有を考える場合は、取引前に必ずコストの仕組みを確認しましょう。
完全放置で運用したい人
CFDは、長期保有できる場合がある一方で、完全放置には向いていません。
相場環境は日々変化し、金利、為替、経済ニュース、地政学リスクなどによって価格が動きます。
長期保有中も、証拠金維持率や相場環境を定期的に確認する必要があります。
CFDを長期保有する際の注意点
CFDの長期保有を検討する場合は、事前にルールを決めておくことが重要です。
長期保有前に確認したいポイント
- レバレッジを抑える
- 証拠金に余裕を持たせる
- 金利調整額や価格調整額を確認する
- 損切りラインを決めておく
- 定期的に相場を確認する
レバレッジを抑える
長期保有では、レバレッジを低く抑えることが重要です。
相場は短期的に大きく動くことがあるため、高レバレッジでは一時的な下落でもロスカットされる可能性があります。
長く保有するほど相場変動にさらされる時間も長くなるため、余裕を持った資金管理を意識しましょう。
証拠金に余裕を持たせる
CFDでは、証拠金維持率が重要です。
証拠金に余裕がないと、短期的な価格変動でロスカットに近づく可能性があります。
長期保有をする場合は、必要最低限の証拠金だけで取引するのではなく、余裕を持った資金管理を行いましょう。
金利調整額や価格調整額を確認する
CFDを翌日に持ち越す場合、金利調整額や価格調整額が発生することがあります。
これらのコストは、保有期間が長くなるほど損益に影響しやすくなります。
取引する前に、各社の公式サイトで最新の取引条件を確認しておきましょう。
損切りラインを決めておく
CFDを長期保有する場合でも、損切りラインを決めておくことは重要です。
長期的に上がると考えていても、相場環境が変われば前提が崩れることがあります。
あらかじめ「どこまで下がったら見直すのか」「どの程度の損失まで許容するのか」を決めておきましょう。
定期的に相場を確認する
長期保有中も定期的な相場確認が重要です。
特に、金利政策、経済ニュース、金融危機、地政学リスクなどは、CFDの価格に大きな影響を与えることがあります。
毎日細かく売買する必要はありませんが、重要な経済イベントや保有商品のニュースは確認しておきましょう。
CFDの長期保有に向いている商品例
CFDを長期保有する場合は、値動きの特徴やコストを考えながら商品を選ぶことが大切です。
長期保有で検討されやすいCFD商品
- 金CFD
- 株価指数CFD
- 米国株指数CFD
- 日本株指数CFD
金CFD
金は、安全資産として注目されることが多い商品です。
インフレや金融不安、地政学リスクが高まる局面で買われやすい傾向があります。
ただし、金価格も常に上昇するわけではありません。
米国金利やドル相場の影響を受けるため、長期保有する場合でも相場環境の確認が必要です。
株価指数CFD
日経225やTOPIX、米国株指数などの株価指数CFDは、個別株よりも分散性が高い商品です。
市場全体の成長を期待して中長期で保有を検討する人もいます。
ただし、株価指数も景気後退や金融政策の影響を受けて大きく下落することがあります。
長期保有を考える場合でも、レバレッジを抑え、証拠金に余裕を持たせることが大切です。
CFDを取り扱うサービスの一例
CFDを取り扱うサービスの一例として、auカブコム証券があります。
auカブコム証券では、現物株取引に加えて、取引所CFDを利用できる場合があります。
ただし、取扱商品、手数料、スプレッド、レバレッジ、ロスカットルールなどは変更される可能性があります。
CFDを取引する場合は、複数のサービスを比較し、自分の取引スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
最新の取引条件は、必ず各サービスの公式サイトで確認しましょう。
まとめ|CFDの長期保有はリスクとコストを理解して判断しよう
CFDは長期保有すること自体は可能です。
ただし、金利調整額や価格調整額、レバレッジリスク、ロスカットリスクなど、現物投資にはない注意点があります。
一方で、株価指数CFDや金CFDなどを低レバレッジで中長期的に運用する投資家もいます。
そのため、CFDの長期保有が向いているかどうかは、投資目的や資金管理の方法によって異なります。
長期保有を検討する場合は、コストやリスクを十分に理解したうえで、自分に合った投資方法かどうかを判断しましょう。
免責事項:本記事はCFD取引に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の商品・金融機関・投資行動を推奨するものではありません。CFD取引には元本割れのリスクがあり、相場状況によっては大きな損失が発生する可能性があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。


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